現在、「青梅の杜」では、持続的で安定的な木材生産を進めていく上に不可欠の条件である
林分構造調査が行われています。
外形的には同じように見える森林も、植林された年代や木の種類の違いなどを基準に分類しますと、様々に区分けをすることができます。
また、森林は木材生産の場でありますので、調査時点現在の木材の容積に積算して表示することができます。
この木材の容積を森林の蓄積量と言い、この蓄積量の多寡により森林を分類して、伐採年次や区域を区分けして行きますと、将来にわたる木材の供給量を林の単位ごとに算出することができます。
このようなことから、長期的な森林経営や持続的で安定的な木材生産を進めて行く上に必要な情報を得るために、この調査が必要になります。
この調査は、およそ360ヘクタールの面積の広がりを持つ「青梅の杜」の全域をいくつかのブロックに分割し、調査漏れが生じないよう配慮しながら、区域の隅々まで行って行くように考えています。
では、林分構造調査の林分とは、何でしょうか。
林分とは、いくつかに区分けされた森林のブロックの、その中にさらに細かく分割された最小の森林区域の単位であり、その多くは、植林された年代や木の種類の違い、地形または所有形態などによって区分けされているものです。
この林分を単位として、「青梅の杜」全体を分析・分類することが、この調査の目的です。
では、実際の調査を見ていただきましょう。
1 調査地点の選定林分の中で平均的であると思われる地点を選び、最大傾斜方向に登攀を開始します。
2 調査地点の表示調査地の起点および終点には、プラスチックの杭を打って表示します。
3 傾斜角の測定斜面を登りながら、登攀角度に変化が生じる都度、傾斜角を測定します。
4 斜面の長さの測定および調査区域の表示調査起点から終点まで延ばされたメージャー。
このメージャーにより斜面の長さを測定し、さらにメージャーの片側2mずつ合計4mの幅を調査範囲として表示します。
5 調査・測定メージャーの両側4メートルの範囲に入る立木の総てを、胸高直径、樹高、樹冠長、および幹の曲がり具合について、測定します。
6 調査データーの伝達広い林内では、測定担当者から野帳担当者へ無線機を使って、調査データーを伝達します。この写真では、無線機がよく見えませんが、データーを受けて野帳に記入しているところです。
7 測定マンと野帳マンの2ショットごく稀ではありますが、調査線上で測定マンと野帳マンの位置が揃うこともあります。

今回はちょっと専門的な話になりましたが、こうしたデータを積み重ね
公開していくことが、私たちの使命であると思います。
難しい用語もありますが、「用語集」等のページも準備していきたいと思っています。
ogura